EVは「買い時」か?2026年に変わった自動車の税金と、2028年から始まるEV増税
EV購入補助金は過去最大規模、そして自動車の税金も2026年に大きく変わりました。実はEVの税制優遇は今がピークで、2028年(令和10年)からはEVへの課税強化が始まる方針です。「買うなら今の優遇と将来の負担、両方を知ってから」――補助金とあわせて押さえたい自動車税制の最新動向を解説します。
2026年に変わった「自動車の税金」4つ
① 環境性能割が2026年3月末で廃止
クルマの取得時にかかっていた「環境性能割」(燃費性能に応じて0〜3%)が、令和8年(2026年)3月31日で廃止されました。2026年4月以降の購入分から、取得時のこの負担がなくなります。
EVは環境性能割がもともと非課税(0%)でした。つまり廃止で得をするのは主にガソリン車・ハイブリッド車を買う人です。例:500万円のガソリン車は従来 環境性能割が約9万円 → 2026年4月以降はゼロに。
② ガソリン・軽油の暫定税率が廃止
- ガソリンの暫定税率(25.1円/L)は2025年12月31日に廃止済み
- 軽油引取税の特例税率(17.1円/L)は2026年4月に廃止
③ グリーン化特例が2年延長(EVの優遇は継続)
EV・PHEV・FCVなどを新車登録すると翌年度の自動車税が概ね75%軽減される「グリーン化特例」が、令和10年(2028年)3月31日まで2年延長されました。EV優遇の本体はこちらです。
④ エコカー減税は延長、ただし基準は厳格化
自動車重量税の「エコカー減税」は令和10年(2028年)4月末まで延長。ただし令和8年(2026年)5月以降、対象となる燃費基準が段階的に引き上げられます。EV・FCVは引き続き新規登録時と初回車検時が免税です。
EVの税金は「今」いくら安いのか
EVを新車で買うと、税金面で次の優遇がまとめて効きます(自家用乗用車の例)。
| 税金 | EV(新車) | ガソリン車(参考) |
|---|---|---|
| 取得時の環境性能割 | 非課税(0円) | 〜数万円(2026年4月で廃止) |
| 自動車税(翌年度) | 概ね75%減(約25,000円→約6,500円前後) | 満額(排気量区分) |
| 自動車重量税 | 新規登録・初回車検が免税 | エコカー減税の範囲で軽減 |
購入補助金(国のCEV・自治体)と合わせれば、EVは初期コストと初期の税負担が最も軽い時期にあると言えます。金額は「東京都EV購入補助金ガイド」をご覧ください。
2028年から始まる「EV課税強化」
EVが普及するほど、ガソリン税などの道路財源が減るという構造的な問題があります。これを背景に、EVへの課税強化が予定されています。
- 令和10年(2028年)以降の新規登録EV 自動車税を、排気量の代わりに「車両重量に応じた課税方式」へ移行する方針。
- 令和10年(2028年)5月1日以降の車検〜 EV・PHEVに重量税の特例加算を導入する方針。
EVは車載電池が重く車両重量が大きい傾向があり、「重量ベース課税」は将来的にEVの保有コストを押し上げる可能性があります。今の優遇がいつまでも続く前提では考えないことが大切です。
事業でEVを使う場合の税務ポイント
個人事業主・法人が事業用にEVを導入する場合は、補助金・減価償却の扱いも押さえておきましょう。
受け取った購入補助金は、法人は益金、個人事業主は事業所得の総収入金額に算入され課税対象です。固定資産(EV)の取得に充てた国庫補助金等は、圧縮記帳(個人は所得税法42条の特例)で課税を繰り延べできます。
事業用の普通自動車(EV含む)の法定耐用年数は6年。事業利用割合に応じて経費化します(自宅兼用なら走行距離などで事業按分)。
EV購入補助金には保有義務期間(国はおおむね3〜4年)があり、期間内の売却・処分は返還の対象になります。事業の買い替えサイクルと合わせて確認してください。
まとめ
参照元・公式情報
- 経済産業省「令和8年度 経済産業関係税制改正について」
- 日本自動車工業会(JAMA)環境対応車に対する軽減
- 自動車公正取引協議会・自動車販売店協会等の税制改正解説
- 国税庁 タックスアンサー No.5763 国庫補助金等で取得した資産の圧縮記帳
- 国税庁 タックスアンサー No.2100 減価償却のあらまし
※本記事は情報提供を目的としており、税務・購入アドバイスではありません。税制改正の詳細・施行時期は今後の法令・通達で変わる可能性があります。個別の判断は税務署または税理士にご確認ください。
