会社員のための税金ガイド

給与所得者が知っておきたい節税・申告のポイントをまとめました。

年末調整、ふるさと納税、iDeCo・NISA、医療費控除など、会社員でも使える制度をわかりやすく解説します。

効果が大きい順に並べると、やることは決まる

会社員が使える制度はたくさんありますが、手取りへの効き方は制度によって桁が違います。まず効果の大きいものから潰すのが合理的です。金額は独身・他に控除なしを前提にした年間の目安で、税率が上がる年収800万円の人は同じ制度でも効果が1.5倍になります。

やること年収500万円
(税率20%)
年収800万円
(税率30%)
手続きいつ
住宅ローン控除(残高3,000万円) 約210,000円 約210,000円 初年度は確定申告/2年目以降は年末調整 入居の翌年
iDeCo(月2.3万円→2026年12月から月6.2万円) 約55,000円
→約149,000円
約83,000円
→約223,000円
年末調整(払込証明書を添付) いつでも開始可
扶養控除(別居の親を扶養に入れる・1人) 約76,000円 約114,000円 年末調整 11月
ふるさと納税(上限まで・返礼品の価値) 約16,000円相当 約37,000円相当 ワンストップ特例 or 確定申告 12月31日まで
生命保険料控除(3区分満額12万円) 約24,000円 約36,000円 年末調整 11月
医療費控除(年20万円かかった場合) 約20,000円 約30,000円 確定申告 2〜3月(5年さかのぼれる)
地震保険料控除(満額5万円) 約10,000円 約15,000円 年末調整 11月
順番の考え方:①もう払っているお金の申告漏れ(生命保険料・地震保険料・iDeCo・扶養)を先に潰す。申告するだけでゼロ円のコストで効きます。②次に新しく始めるもの(iDeCo・ふるさと納税)。③住宅ローン控除だけは桁が違うので、該当するなら最優先で初年度の確定申告を落とさないこと。

2026年(令和8年分)に変わったこと

2025年と2026年は、会社員の手取りに関わる改正が続けて入った年です。去年の感覚のまま年末調整を書くと、使える控除を取り逃がします。

基礎控除は所得によって4段階(令和7年分・令和8年分)

基礎控除は一律48万円ではなくなりました。合計所得金額が655万円以下の人には上乗せ(特例加算)があり、年収500万円の会社員なら68万円になります。この上乗せは令和7年分と令和8年分に限った措置です。

合計所得金額給与収入のおよその目安基礎控除(令和7・8年分)令和9年分以後
132万円以下約200万円以下95万円58万円
132万円超336万円以下約200万〜475万円88万円58万円
336万円超489万円以下約475万〜665万円68万円58万円
489万円超655万円以下約665万〜845万円63万円58万円
655万円超2,350万円以下約845万〜2,545万円58万円58万円
2,350万円超2,400万円以下—48万円48万円
2,400万円超2,450万円以下—32万円32万円
2,450万円超2,500万円以下—16万円16万円
2,500万円超—0円0円

※「合計所得金額」は給与収入から給与所得控除を引いた後の金額です。給与収入の目安は給与以外に所得がない場合の概算。

給与所得控除の最低保障額も上がった

給与所得控除の最低保障額は55万円から65万円(令和7年分)、さらに74万円(令和8年分・令和9年分)へと引き上げられました。パート・アルバイトなど収入が少ない人ほど効きます。

給与収入給与所得控除(令和8年分・令和9年分)
220万円以下74万円
220万円超360万円以下収入 × 30% + 8万円
360万円超660万円以下収入 × 20% + 44万円
660万円超850万円以下収入 × 10% + 110万円
850万円超195万円(上限)

扶養の基準は136万円に(令和8年分から)

配偶者や親族を扶養に入れられる年収の基準は、令和7年分の123万円から令和8年分は136万円に上がりました。19〜22歳の子どもは特定親族特別控除で年収188万円まで段階的にカバーされます。去年は扶養に入れられなかった家族が、今年から入れられるケースがあります。詳しくは年収の壁の解説をご覧ください。

ただし社会保険の壁は別です。税の扶養が136万円に上がっても、健康保険の被扶養者の基準(原則130万円・勤務先の規模によっては106万円)は動いていません。税と社会保険はまったく別の制度なので、「136万円まで大丈夫」と思って働くと社会保険料の負担が発生することがあります。扶養の壁シミュレーターで手取りを確認してください。

年末調整の活用

会社員は毎月の給料から税金(源泉徴収)が概算で引かれています。年末調整とは、その概算と実際の税額の差額を精算する手続きです。申告書を正しく提出するだけで、払いすぎた税金が返ってきます。

1〜12月
毎月
概算で源泉徴収
→
11〜12月
控除申告書を
会社に提出
→
12月
会社が正確な
税額を計算
→
12月給与
差額を
還付 or 追徴

年末調整で申告できる主な控除

控除の種類控除額の目安必要な書類
生命保険料控除最大12万円保険会社からの控除証明書
地震保険料控除最大5万円保険会社からの控除証明書
‍‍扶養控除38〜63万円/人マイナンバー等
配偶者控除最大38万円配偶者のマイナンバー等
iDeCo掛金掛金全額小規模企業共済等掛金払込証明書
勤労学生控除27万円学生証のコピー等
計算のしくみ
還付額 = 源泉徴収税額の合計 − 実際の年間所得税額

※ 実際の年間所得税額 =(給与所得 − 各種控除)× 税率

計算例:年収500万円・独身・生命保険料4万円を払っている場合(令和8年分)
給与収入500万円
給与所得控除− 144万円
社会保険料控除(給与天引き分)− 75万円
基礎控除− 68万円
生命保険料控除(一般)− 4万円
課税所得209万円
所得税(税率10%・速算表の控除後)約11.2万円
この年収帯の実際の税率は所得税10%+住民税10%=20%です。生命保険料控除を申告し忘れると 4万円 × 20% = 8,000円の払い損になります。年収800万円なら所得税が20%に上がるため、同じ控除でも 12,000円 の差になります。

ふるさと納税

好きな自治体に寄附することで、実質負担2,000円で返礼品がもらえる制度です。寄附金額から2,000円を引いた金額が、所得税の還付と住民税の減額で戻ってきます。控除の内訳・上限の決まり方・2025年10月のポイント付与禁止など、詳しくはふるさと納税完全ガイドで解説しています。

寄附5万円のお金の流れ年収500万円・独身の例
  1. 1
    あなた → 自治体
    寄附する
    寄附した日。カード払いなどで自治体に支払う
    −50,000円
  2. 2
    自治体 → あなた
    返礼品が届く
    数週間〜数か月後。品物の価値は寄附額の3割が上限
    約15,000円相当の品物
  3. 3
    国・住んでいる自治体 → あなた
    翌年の税金が安くなる
    所得税は還付、住民税は翌年6月から減額。ワンストップ特例なら全額が住民税から引かれる
    +48,000円
現金の出入り(1と3の差し引き)2,000円の負担だけ
手元に残るもの(2)約15,000円相当の返礼品

48,000円が全額戻るのは、控除の上限内で寄附したときだけ。上限は年収と家族構成で決まる(下の目安を参照)。

ワンストップ特例 vs 確定申告

ワンストップ特例確定申告
対象者確定申告不要な給与所得者誰でも可
寄附先の数5自治体以内制限なし
手続き各自治体に申請書を郵送翌年2〜3月に確定申告
控除の反映先住民税のみ減額所得税還付+住民税減額
おすすめ度手軽6自治体以上の場合

控除上限額の目安(独身・共働き夫婦の場合)

年収300万円
約28,000円
年収400万円
約42,000円
年収500万円
約61,000円
年収600万円
約77,000円
年収700万円
約108,000円
年収800万円
約129,000円

※ 扶養家族の人数や各種控除の状況によって変わります。

計算のしくみ
実質負担 = 寄附金額 − 所得税還付額 − 住民税控除額

※ 控除上限内であれば、実質負担はほぼ 2,000円 になります。

計算例:年収500万円・独身で50,000円寄附した場合
寄附金額50,000円
所得税還付(概算・税率10%)− 約4,900円
住民税控除(基本分+特例分)− 約43,100円
控除合計48,000円
実質負担2,000円 返礼品ゲット!
控除上限(約61,000円)以内の寄附なら、実質2,000円で返礼品が受け取れます。

iDeCo・NISA

老後資産を形成しながら節税もできる、会社員にとって最強クラスの制度です。iDeCoは掛金が全額所得控除になるため、積み立てながら今すぐ節税できます。NISAは運用益・配当が非課税になります。

iDeCoNISA(新NISA)
節税タイミング今すぐ(掛金が所得控除)将来(運用益が非課税)
掛金上限月12,000〜23,000円(会社員)
2026年12月から月62,000円に統一
年間360万円(成長投資枠含む)
引き出し原則60歳まで不可いつでも可能
加入できる年齢65歳未満 → 2026年12月から70歳未満18歳以上・上限なし
受け取り時の税退職所得控除 or 公的年金控除非課税
向いている人節税効果を今すぐ実感したい長期・柔軟に積み立てたい
2026年12月、iDeCoの上限が大きく上がります

これまで会社員の掛金上限は、企業年金がない人で月23,000円、企業年金がある人で月12,000〜20,000円と細かく分かれていました。2026年12月から、企業年金の有無にかかわらず、企業年金等と合算した月62,000円に一本化されます(企業年金の掛金が多い人は、その分だけiDeCoに回せる枠が減ります)。加入できる年齢も65歳未満から70歳未満に広がります。

注意点が2つあります。ひとつは、上限が上がっても掛金は自動では増えないこと。増やすには金融機関で掛金額の変更手続きが必要です。もうひとつは、新しい上限が実際に適用されるのは2026年12月の拠出分(引き落としは2027年1月)からだということです。年収500万円の人が月23,000円から月62,000円に増やすと、年間の節税額は約55,000円から約149,000円に増えます(税率20%の場合)。

出典:政府広報オンライン「iDeCoが大きく変わる! 2026年12月制度改正のポイント」/厚生労働省。掛金の枠は加入している企業年金の掛金額によって変わるため、実際の上限は運営管理機関にご確認ください。

iDeCoなし
給与収入
500万円
所得税+住民税
手取り
VS
iDeCo あり(月2万円)
給与収入
500万円
iDeCo掛金
24万円
所得税+住民税
(課税所得↓)
手取り+老後資産
iDeCo 節税額の計算式
年間節税額 = 年間掛金 × (所得税率 + 住民税率10%)

※ 所得税率は課税所得によって5%〜45%。年収500万円の単身なら課税所得は約210万円で所得税率10%、住民税と合わせて20%が目安です。年収800万円なら所得税20%+住民税10%=30%になります。

計算例:年収500万円・月2万円でiDeCoを積み立てた場合
年間掛金240,000円(月2万円×12)
課税所得の減少分− 240,000円
所得税の節税(税率10%)24,000円
住民税の節税(税率10%)24,000円
年間節税額の合計48,000円
30年間続けると節税額の累計は 約144万円。老後資産も同時に形成できます。年収800万円の人なら税率が30%になるため、同じ月2万円でも年間72,000円・30年で約216万円の節税です。節税額は年収(税率)で大きく変わります。

医療費控除

1年間(1月〜12月)に家族全員で支払った医療費が一定額を超えると、確定申告で医療費控除を受けられます。領収書をまとめて保管しておきましょう。

控除の対象になるもの
  • 病院・クリニックの診察費・治療費
  • 処方薬・市販薬(治療目的)
  • 入院費(食事代含む)
  • 歯の治療費(インプラント含む)
  • 通院のための交通費(電車・バス)
  • 出産・入院費用
  • 介護サービス費用の一部
対象にならないもの
  • 健康診断・人間ドック(疾患が見つかった場合は対象)
  • 美容目的の治療・整形手術
  • 予防接種
  • 通院のためのタクシー代(緊急時を除く)
  • 入院中のパジャマ・日用品代
  • サプリメント・栄養ドリンク
計算式
医療費控除額 = 支払った医療費の合計 − 保険金等で補填された金額 − 10万円

※ 所得が200万円未満の場合は、10万円ではなく「所得×5%」を引きます。

※ 控除額の上限は200万円。

セルフメディケーション税制(特例)

市販薬(スイッチOTC医薬品)の購入費が12,000円を超えた場合、超えた金額(上限88,000円)が控除できます。健康診断などを受けていることが条件。通常の医療費控除との併用はできません。

計算例:年収500万円・家族全員の医療費が18万円だった場合
支払った医療費の合計180,000円
保険金などで補填された金額0円
差し引き(10万円)− 100,000円
医療費控除額80,000円
所得税の還付(税率10%)8,000円
住民税の減額(税率10%)8,000円
合計の節税効果約16,000円
家族全員(生計を同じにする人)の医療費を合算できます。領収書は5年間保管しましょう。

ほとんど使われていない「特定支出控除」

会社員には経費が認められない、とよく言われますが、正確ではありません。仕事のための自己負担が大きい年は、実額で経費を引ける制度があります。それが特定支出控除です。使える条件が厳しいため適用者は全国で年間数千人規模にとどまりますが、該当する人には効果が大きい制度です。

対象になる自己負担

通勤費(自己負担分)
転居費(転勤に伴うもの)
研修費
資格取得費(弁護士・会計士等も対象)
帰宅旅費(単身赴任の帰宅)
職務上の旅費
図書費(書籍・新聞)
衣服費(制服・作業着・スーツ)
交際費(得意先への接待等)

※ 図書費・衣服費・交際費の3つは「勤務必要経費」としてまとめられ、合計65万円が上限です。

使える条件
1年間の特定支出の合計 > 給与所得控除額 × 1/2

※ 超えた部分を給与所得から追加で差し引けます。

※ 支出が職務に必要だという勤務先の証明書が必須です(会社に書いてもらう必要があります)。

計算例:年収500万円・資格取得費と書籍代で年間80万円を自己負担した場合
給与所得控除144万円
その1/2(このラインを超える必要がある)72万円
特定支出の合計80万円
追加で引ける金額8万円
節税額(税率20%)約16,000円
ハードルは給与所得控除の半分です。年収500万円なら年72万円超の自己負担が必要なので、大半の人は届きません。資格取得のために専門学校に通った年、単身赴任で頻繁に帰省した年、転勤で引っ越した年は計算する価値があります。

副業と確定申告

会社員でも副業収入がある場合は、税務上の手続きが必要です。年間20万円を超えたら確定申告が原則ですが、20万円ルールは所得税だけの特例で住民税は別、という点に注意。詳しくは副業の確定申告で、事業所得と雑所得の判定や会社にバレない住民税の扱いまで解説しています。

副業の年間収入
20万円以下
↓
確定申告は
不要
(住民税申告は必要な場合あり)
20万円超
↓
確定申告
必要
(翌年2月16日〜3月15日)

副業で経費にできるもの(例)

PC・周辺機器
通信費(按分)
書籍・学習費
サーバー・ツール代
交通費(業務分)
打ち合わせの飲食費
家賃(按分)
広告・宣伝費
計算式
雑所得 = 副業の総収入 − 必要経費

※ 副業所得は給与所得と合算して税率が決まります(累進課税)。

※ 副業の所得が300万円超の場合は、帳簿保存が必要な場合があります。

計算例:ブログ収入35万円・経費8万円・年収500万円の場合
副業の総収入350,000円
必要経費(サーバー代・書籍など)− 80,000円
雑所得(副業)270,000円
給与所得との合算で適用される税率10%(所得税)+10%(住民税)
追加納税額の目安約54,000円
経費をしっかり計上することで課税対象を減らせます。レシートや領収書は確実に保管しましょう。

住宅ローン控除

住宅ローンを組んでマイホームを取得した場合、年末のローン残高の一定割合が所得税から直接差し引かれます(税額控除)。最大13年間にわたって住宅ローン控除を受けられる、非常に大きな節税制度です。

初年度
確定申告が必要

入居した翌年の2〜3月に、税務署またはe-Taxで申告。

必要書類:住宅借入金等特別控除額の計算明細書 / 登記事項証明書 / 売買契約書のコピー / 住宅ローンの年末残高証明書
↓
2年目以降
年末調整で完結

会社に「住宅借入金等特別控除証明書」と「年末残高証明書」を提出するだけ。

控除率・期間・上限(2024年以降に入居した場合の目安)

新築は原則として省エネ基準への適合が必須で、住宅性能ごとに借入限度額(=控除対象の上限)が変わります。子育て世帯・若者夫婦世帯(19歳未満の扶養がいる、または夫婦のいずれかが40歳未満)には借入限度額の上乗せがあり、年度によって改正されます。最新は国土交通省で確認してください。夫婦で組む場合はペアローンのメリットとリスクもあわせてどうぞ。

住宅の種類控除率控除期間年間上限
認定長期優良住宅・低炭素住宅0.7%13年35万円
ZEH水準省エネ住宅0.7%13年31.5万円
省エネ基準適合住宅0.7%13年28万円
その他の住宅0.7%10年21万円
計算式
年間控除額 = 年末のローン残高 × 0.7%

※ 控除しきれない場合は住民税からも一部控除されます(上限9.75万円)。

※ 所得税額が控除額より少ない場合は、その差額分は住民税から差し引かれます。

計算例:省エネ基準適合住宅を4,500万円で購入・ローン残高3,800万円の場合
年末ローン残高3,800万円
控除率× 0.7%
計算上の控除額266,000円
年間上限(省エネ基準)280,000円
実際の年間控除額266,000円
13年間で累計最大 約346万円 の節税効果になります(上限以内の場合)。

転職・退職した年は、放っておくと払いすぎになる

年の途中で会社を辞めた人・転職した人は、年末調整を受けていないか、前職分が反映されていないことがあります。源泉徴収は「1年間その給与が続く」前提の概算なので、途中で辞めると多めに引かれたままになりがちです。

その年の状況どうなるかやること
年内に転職し、前職の源泉徴収票を新しい会社に提出した新しい会社が合算して年末調整してくれる不要(提出を忘れていないか確認)
年内に転職したが、前職分を提出しなかった前職分が精算されず払いすぎのまま確定申告で精算する
年の途中で退職し、年内に再就職していない年末調整を受けていないのでほぼ確実に払いすぎ確定申告(翌年1月から可能)
退職金を受け取った「退職所得の受給に関する申告書」を出していれば原則精算済み出していない場合は確定申告で取り戻せる
退職後に国民健康保険・国民年金を自分で払ったその保険料も社会保険料控除の対象確定申告で申告(納付額のわかるものを保管)
退職の翌年に来る住民税に備える。住民税は前年の所得に対して翌年6月から課税されます。収入が高かった年の翌年に無職・低収入だと、満額の住民税だけが請求されます。退職前に源泉徴収票から翌年分(課税所得のおよそ10%)を見積もって取り分けておくと、資金繰りで慌てません。

今日やること

今日やること

  1. 源泉徴収票を出して、課税所得と所得税率を確認する。「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を引いた額が課税所得です。330万円以下なら所得税率10%、超えていれば20%。この数字がないと、どの制度がいくら効くか計算できません。
  2. 払っているのに申告していない控除がないか、5分で点検する。生命保険料・地震保険料・iDeCo・別居の親への仕送り・子どもの国民年金。心当たりがあれば、直近5年分まで確定申告でさかのぼって取り戻せます。
  3. iDeCoに未加入なら、2026年12月の上限引き上げ前に口座を開く。申込から利用開始まで1〜2か月かかります。年収500万円なら月2.3万円で年間約55,000円、上限まで使えば年間約149,000円の節税です。

よくある質問

会社員でも確定申告が必要なのはどんなとき?

医療費控除・寄附金控除(ふるさと納税で6自治体以上)・住宅ローン控除の初年度などは確定申告が必要です。また給与以外の所得が年20万円を超える、2か所以上から給与を受ける、年収2,000万円超などの場合も確定申告が必要です。

年末調整と確定申告の違いは?

年末調整は勤務先が行う精算で、保険料控除や扶養控除などを反映します。医療費控除やふるさと納税(ワンストップ未利用)など年末調整で扱えない控除は、自分で確定申告して受けます。

ふるさと納税と医療費控除は両方使える?

両方使えます。ただし医療費控除で確定申告をするとふるさと納税のワンストップ特例は無効になるため、寄附分も確定申告の寄附金控除に記載します。書き忘れると寄附分の控除がまるごと消えるので注意してください。

自分の所得税率は何%ですか?

源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を引いた金額(=課税所得)で決まります。課税所得195万円以下なら5%、330万円以下なら10%、695万円以下なら20%です。年収500万円の単身なら課税所得はおよそ210万円で税率10%、年収800万円なら20%が目安です。控除の節税効果は「控除額 ×(所得税率+住民税10%)」なので、この数字がわかると効果を自分で計算できます。

年末調整で出し忘れた控除は、もうあきらめるしかない?

あきらめる必要はありません。翌年以降に確定申告(還付申告)をすれば取り戻せます。還付申告はその年の翌年1月1日から5年間提出できるので、たとえば2021年分なら2026年末まで間に合います。生命保険料控除・iDeCo・扶養控除の出し忘れは、この方法で取り戻せる代表例です。

iDeCoの上限が上がると聞きましたが、何もしなくても増えますか?

増えません。2026年12月から会社員の掛金上限は企業年金等と合算で月62,000円に一本化されますが、掛金額を増やすには金融機関での変更手続きが必要です。上限が上がっただけでは、いまの掛金のまま積み立てが続きます。また、企業年金の掛金が多い人はその分iDeCoに使える枠が減るため、実際の上限は運営管理機関に確認してください。

扶養の基準が136万円になったのに、扶養から外れたと言われました

税金の扶養と社会保険の扶養は別の制度だからです。令和8年分から税金の扶養は年収136万円まで広がりましたが、健康保険の被扶養者の基準は原則130万円(勤務先の規模などによっては106万円)で変わっていません。社会保険の扶養を外れると保険料の負担が発生するため、手取りは税の扶養より社会保険の基準に左右されます。